ひたすらプリントを綴じながら、自問自答を悶々と繰り返していると… …血? 微かに鼻を刺激する血の匂い 「…血の…匂い」 つい、言葉にすると珪くんが反応した 「へぇ、凄いな。ちょっと切っただけなのに」 そう言う珪くんは指を舐めていた どうやら、紙で指を少し切ったらしい 「はじめてだよ。…血の匂い分かったの」 「ふーん…覚醒寸前ってとこ?」 「…たぶん」 よく分かんないけど きっとそうなんだと思う きっと、覚醒が近い