寝言は寝て言えよ、と背もたれから背中を起こす。 「は?」 「冗談だけど、いつかはして欲しいものだね」 その言葉を聞きながら酎ハイの缶を開ける。 喉に流し込んで、手に持った缶を盗られた。 次はなんだ。 「言ってる傍から…、人の話を聞け」 「聞いてる。ああ、いつかね、いつか」 溜め息を浅く吐いたミカミは呆れたようにその酎ハイを飲み始めた。人が開けたのを、勝手に。 そういえばこの男潔癖症じゃなかった? トーガから聞いた情報が頭を過ぎった。