薄手のパーカーを羽織って、コインランドリーの裏側にあるベンチに座る。 朝焼けがそこまで見えるのに気付いて、もう朝だと息を吐く。 吐いた息が白くないのを見てこの間とは違うことを改めて実感した。 あたしがここに来てすぐ、ミカミはトーガとタチバナとタクトを家族だと紹介した。 そして、婚姻届を出されたあの時。 馬鹿にするなと思っていたくせに、あたしはこんなに慣れてきている。 でも、街に隔たりが無くなるなんて、思ってもいなかった。 ねえ?