Golden Apple


憧れと恋慕を持って、ずっと隣に居たのだと思う。

服従は愛の証、か。

コウヅカに似たあたしと、兄を重ねたミヤシタと。二人で何かを埋めるように一緒になっていたけれど、それも長く続かなかった。


「ごめん、いつもクラギには」

「なに?」

「こういう風に世話になってるなって」


今更だな。
遠くでパトカーのサイレンの音がした。

コウヅカは素行は悪いがお嬢様だ。相手もきっと金持ちなんだろう。

適わないよな、いつもあたし達は。


「ここで盛るな、ガキ共」


ぐぐっと無理矢理にミヤシタの腕が離された。コウヅカが心底呆れた顔をしている。