タンクトップ一枚になったミヤシタを見て、あたしはブーツの中からアレを取り出す。 ミカミの手錠の鎖を切ったそのナイフをタクトの近くに置く。 「…丸腰でやろうって?」 「いや? そんなつもりは毛頭ないけど?」 ミヤシタは水分を含む髪の毛を重たそうに振った。馬鹿か、あたしの方が重いっつーの。 「言っただろ、あたしは今最上級に苛立ってんだよ」 コウヅカはこんなことをする奴だったか? 関係のない小学生を巻き込んで拉致して。 ミカミと、あたしの主人と一緒に監禁するなんて。