…あれ、どっかで見た顔。 「あ」 向こうもあたしを知っているのか、そう零した。何度かミヤシタと一緒にいるのを見たことがある。 奴が来た道を見る。駐車場の向こうには、少し大きめの物置きがあった。 ここは卯月の通う小学校の近く。それなら拉致りやすい。 後ろから引き止める声を聞きながらそれに近付く。引き戸には鍵が掛かっていて、振り向いた。 「鍵は?」 「も、持ってない。ミヤシタがひとつ持ってるだけだ」 「見張りのクセに。使えねえな」 吐き捨てて、扉を蹴った。 「ミカミ!」