一言多いなこの野郎。と思ったけれど、持っていないのは本当なので、かけてもらうことにした。 「……出ないな」 「はあ?」 「出ないのは俺の所為じゃねえよ」 「お、どしたの?」 後ろから来たのはトーガ。連れていた女に手を振って別れて来た。 「ミカミ、見た?」 「今日はまだ一回も見てないけど。え、優等生が無断欠席?」 朝、マンションには居た。先に出て行ったから学校に来ていると思っていた。 タチバナがミカミと同じクラスの奴に声をかけて、ミカミの出欠を聞いてくれた。 来ていない、らしい。