「タクトは昔からああなんですよ」


珍しく学校の教室に残っていた。まさか試験の勉強なんてするはずもなく、教師に呼ばれたトーガのことを三人で待っていただけ。

最近卒業した三年の教室を陣取って、暖かくなったり寒くなったりを繰り返す気温にイライラしていた所。


「急に何かを始めたかと思えば、急に止めたり。当人より周りの方が振り回されていましたね」

「そんな所をヒガシノは羨んでたみたいだけどな」

「アレはただの馬鹿ですよ。才能の無い馬鹿は才能のある馬鹿に惹かれる」


いつになく毒舌なミカミ。