「岸本恵から受けたのはヒガシノをシメた人間を探して欲しい、でした。多分、クラギに言った方が本当にして欲しいことだったんでしょうね」 「え、どうして」 「僕等からキミを離す為」 そこまで聞いてやっと理解出来た。 眠っている間にあたしの思考回路は離れ離れになってしまっていたのかもしれない。 キッシーはこちら側の幹部の今の情報は知らなくても、スタイルは知っていた。 便利屋のようなことをするときは、私情を持ち込ませないように深い関わりのある奴は関与させない。