少し驚きながらそれを見ていると、カチャンと手首に何かかけられた。 「…は、なに」 「手錠ですけど」 ですけど、じゃねーよ! 自分の右手首を引っ張るとミカミの右手首も付いてくる。繋がれている感じがなんか気持ち悪い。 「こ、これなんかやだ」 「クラギは繋いでいないとすぐに何処かへ行ってしまいますから」 「行かないから外したい」 「信じられると思う?」 上から聞かれる。 何も言い返せない。何度も家出をしている身だ。