どうしようか。

階段から女二人に挟まれて歩くミカミを見て考える。

まずヒガシノに会わないと。
会う為には向こう側に入らないと。
入れたとしても連中に絡まれない自信がない。

喧嘩して負ける想像はつかないけれど、喧嘩してタクトの耳に入ってミカミから笑顔で怒られる想像は簡単に出来る。

溜め息を吐いて、ホットコーヒーの紙パックをへこませる。


「お前本当に樹海にいたのか?」


後ろから問いかけてきたのはタチバナ。食堂の帰りなのか手ぶらだった。

振り向いてストローから口を離す。


「本当本当」