「寒い…!」 「ここクラギちゃんの家じゃないからね、言っとくけど」 「わかってる、でも寒い」 トーガの家にあがる。 リビングへ行くと、テレビの大画面に映った静止画の女体。溜め息を吐きながらそれを消す。 「ここ俺の家だからね」 「わかってるってば」 「つかそれミカミのコートじゃね?」 そうですとも。黒いコートを脱ぐ。それをソファーに広げてその上に丸まった。 呆れたように溜め息を吐いたトーガが近くの椅子に座る。