「あたしのこと、よく見つけられたね」 「そうですね」 「…どうやってわかったの?」 もしあの馬鹿男に吐かせたのならもしかしたらシめる必要も無くなってしまっているかもしれない。 そこだけが心配。 「それ、で」 指先がさしたのはあたしの鎖骨。ああそういうことか。 ぐ、とそれを引っ張ってぶちりと外した。 「お前、人をペットかなんかと間違ってんなよ!」 ぶちり、と同じようにあたしのほっそい冷静の糸が切れた。