次目を開けると、見慣れた天井。

トーガの家じゃなくて、マンション。


「んー…」


伸びをすると枕元の壁に手がぶつかった。痛い。背中も痛い。

寝返りをうとうと右肩を下にすると、ミカミの寝顔が見れた。

…貴重だ。

起き上がってそれに手を伸ばす。床に座ってベッドに腕を乗っけているその状態は辛くないのか。

傷みのない黒髪を撫でる。…犬みたい…。


「…楽しいですか?」


急に声がして手を引っ込めた。心臓が痛い。