昔、お兄ちゃんと共に押し入れの中に隠れたことがある。理由は分からない。いや、もしかしたら押し込められたのかもしれない。

それを良いように補正して、隠れたことになっているのかもしれない。

押し入れの中に長時間いた。闇が迫ってくるみたいな気がして、必死にお兄ちゃんの背中に抱きついていた。

そんな昔のことを思い出してからあの小学生のことを考えた。最近会えてない。あの子は、大丈夫だろうか。

まだ寒いのに駅でぼーっとして時間を潰して。

これは走馬灯?

死ぬ前に走るとかいうあれか。じゃあコウヅカとかミカミも出てくんのかな。

ミカミには…ミカミには…言ってやりたいことが山のようにある。