腕を掴んだ男が言う。そんな理由かよ、と突っ込みたくなるが腕が痛い。 下からその顔を見ればどこかで見た…あ、キッシーを侵そうとしていた男。 思い出したと同時に薬品を嗅がされて気を失った。 つか、あんな虫も殺せないような貧弱野郎が人を殺せるかっての…。 最後に思ったことはそんなことで、存外くだらない。 それがあたしの最後の記憶。 目を覚ますと真っ暗だった。