知ってる…? 今、その口は知っていると言いましたか。 眉間に皺が寄る。 「は…?」 「本当に可愛い人ですね。今すぐは出来ないですよ」 「はあ!?」 分かる。これはただの逆ギレだ。 ミカミがこちらを見て腕を伸ばしてきた。 「触んな! もういい!」 「え、何が…」 「あたしはミカミのモノだけど、玩具じゃねえんだよ!」 リビングを出た。 二度目の家出。