一口飲んで息を吐く。タチバナはリサを送りに繁華街を出た。 トーガはタクトに連絡しに行った。 ホテルのすぐ近くでコーヒーを飲むあたし達がさっきまでゴタゴタしていたなんて誰が思うだろう。 「…まあ、クラギも平手打ちをくらったわけですし、これで」 耳をやんわり掴まれる。 次は何か。とミカミの方を向くと、すぐ近くに綺麗な顔。 少し伏せられた目。反対に見開くあたしの目。 ちゅ、と唇に籠もった熱。 すぐに離れる。固まったのはあたし。 「ご褒美ですよ」