Golden Apple


やっと面白くなってきた。口元から笑みが零れたのも束の間。

タチバナとタケウチが鉢合わせた部屋に入って固まる。

ぐったりとソファーに寄りかかるタケウチ。
それを見てから、ポイッと床にリサを放る。

ずるい、殴らないって言ったくせに…!

キリキリと奥歯を噛みしめる。タチバナを睨みつけると、目を逸らされた。


「お疲れ様です」

「うん」


ベッドに座る。ミカミは扉に寄りかかってそれを見ていた。

これからが本番なのだろう。

罰が悪そうにリサは俯いている。それだけ見れば可哀想なのかもしれないけれど。