それを見て、ミカミが穏やかな笑顔を見せた。 「いい子ですね」 よしよし、と撫でられる。猫に見えましたかそうですか。 「では裏口へ行ってください」 『…は? 何でお前がいんの?』 『少し話したいことがあんだよ』 『こっちはねえんだよ、どういうことだよリサ…』 ピッ、とミカミが押していたボタンを長押しする。携帯の電源が落ちた。 「…えっ」 パッと現れた女が驚いた声を出す。