言われたホテルに行くまでに迷った。 なんで抜け道が一本道じゃないんだ…! イライラしながらホテルに着く。ミカミの姿を見て、不本意ながらホッとした。 同じようにミカミもあたしの姿を見て安堵の顔。 「迷子になっているのかと思いました」 「ちゃんと辿りつきましたけど!」 「クラギ、声が大きいですよ」 舌打ちをする。 それからガラケーを渡された。 ガラケーといっても、かなり昔の。 二つ折りにならないやつだ。