知らない奴ばかり。それもそうか、と見ながら思う。 「今回の件、タチバナも数の内に入ってんの?」 「いつもは親しい間柄の人間は除くんですけど、今回はリサの希望もあって」 ふうん、と返事をする。最初に見た男の写真に戻って、ミカミはそれをトーガに返す。 確かに、親しい間柄だからこそ感情が入り込んで面倒なことが起こるかもしれない。 トーガの用はそれだったらしく、その後すぐに別れた。 二年の煩い教室のある階へ下っていく。 その後ろ姿を二人で見て、誰もいない踊場で壁に寄りかかった。