Golden Apple


横を見ると、あたしの机の上にお菓子をぶちまけていたらしいあの女が、あたしを見ていた。

女だけじゃない。
そちら側、に居る男女がみんなあたしを見ていた。

ミヤシタじゃなくてあたしを。

ああ、そういうことか。


「分かった」


それだけ返して、机に突っ伏した。

忘れていた。

この街をふたつに分割していたのはこの学校が発端で。
この学校の半分は敵に値することを。

そしてあたしは一昨日まで味方だった奴等を、昨日、その全員を敵に回した。