テーブル席に座った。 そしてこちらに視線が向く。 「クラギ、見過ぎ」 目の前をミカミの手で遮られた。 …危なかった。 「どれ?」 くるりとカウンターに背を向ける。同じようにミカミも背を向けて、自然にあたしの肩を抱いた。 「左の奥に座ってる男です。その他はいつも彼の取り巻きですよ」 「じゃあ本当にあいつの単独?」 「ということになりますね」 「それは…」 結構凄いというか。よく刺されずに存在している。