「それ強制?」

「はい」


さも当たり前だというように。

微塵切りにした玉ねぎと挽き肉を捏ねる。ぐにゃりとした感触に負けずに全体を混ぜた。

ミカミは体の片方を冷蔵庫に寄りかからせながらこちらを見ている。


「心配しなくても毒とか入れない」

「たわしハンバーグが出るよりマシだね」

「それ料理じゃないし…」


それはたわしである。


「いや、強制にしろそうじゃないにしろ、リサが嫌がる。許可とったりした?」

「とったよ。快く承諾してくれた」

「ほら……承諾した?」


形を整えていたタネが潰れる。