外見で人を判断出来るくらい誰かが偉いとは思わないけれど、確かに化粧が厚ければ厚い程猫を沢山被ってそうだし。


「じゃあ家に送り返すしかない」

「そこんとこどーなってんの?」

「放任主義」


三人で落胆した。

ふと視線を感じて中学の集団の方を見る。何人かと目が合って、一番奥の女が強張った顔をしていた。

何かと思ったけれど、あたしは新人だとしてもこの二人は幹部だから知られているんだろう。

タチバナの携帯のバイブ音が鳴って、それに出る。多分、ミカミから。


「終わったって」


あたし達は揃って席を立った。