クリスマスの奇跡が過ぎ、年が明けて新学期が始まった。

あれから先生とは少し気まずい感じになっている。

いつも通り話すけど、どこかよそよそしくなってしまった。

だけど、あれ以来告白の話について先生の方からしてくることはなかった。

私が返事するのを待っているのかな。

それだったら、ちゃんと言わなくちゃいけないよね。

…付き合えないって。

思ってもないこと言わなきゃいけないなんて辛い。

でも、言わなくちゃ。

先生に記録ノートを出しに行った帰り道、廊下を歩きながらそんなことを考えていた。

すると前から神木先生が歩いてきた。

「お、吉岡!」

神木先生は私だと気付いて声をかけてくれた。

「今帰りか?」

「うん!」

「なんか久しぶりだなぁ、こうやって話すの。」

「そうだね。会っても挨拶しかしなかったもんね最近。」

確かに神木先生とこうやって話すのは久しぶりだ。

前はよく相談とか乗ってもらってたな、先生と付き合ってる時。