「着いたよ。」

私は今にでも泣きそうだったけど、必死でこらえて先生に笑顔を向けた。

「先生ありがとう!」

「いえいえ。」

「じゃあおやすみなさい!」

「おやすみ!」

そう言って私は車から降りた。

一度も振り返らずに家に入った。

先生に、涙は見せたくなかったから。

そして、まだ泣くのは早い。

お兄ちゃんにも報告しなきゃ。

私はお兄ちゃんの所へ向かった。