バイト漬けの日にも慣れてきた。給料ももらいビールも買った。

浮足立って帰ると、いつもなら勝手に入り込んでいる田中がいない。

珍しいこともあるんだな。
少し待ってみようと思い、布団でゴロゴロしているうちに眠っていた。

気がつけば朝になっていて田中は来な様子は全くなかった。

仕事が忙しいんだろう。
そう思うことにした。

違和感を感じていただけに、そう思わなければやってられなかった。

それから何日たっても田中は来なかった。

ドアをノックしても部屋にいる様子はない。

バイトに集中できない。

田中に似た後ろ姿を見かけては声をかけたが、違う人ばかり。

薄汚い姿だけで田中に思えてしまうほど不安だった。

そういえば、もう一人の住人がいた。

会ったことはないが、もしかしたら田中の行方を知っているかもしれない。

バイトが終わったらきいてみなければ。