放課後、キミと2人

こんなの聞いたって、傷つくだけじゃん。


なに盗み聞きしてんだよ。


知らなきゃよかったのに…。


…佐渡くん、好きな子いたんだ……。


「あけみ~?」


目頭が急に熱くなったと思ってから、涙が流れるのにそんなに時間はかからなかった。


「………っ」


「え?!っちょ、あけみどうしたの?!」


私はこの場にいたくなくなって走り去った。


バカバカ。


世の中知らない方が幸せなこともあるのに。


私は結局次の授業はサボって非常階段のところで1時間過ごした。