そうだ、そのほうがいい。 そんなことを考えたら、悲しくなった。 あたし、バカ。なに、期待してたんだろう。 立川先輩はただ、責任をとろうとしてるんだ。 あたしに子どもを宿してしまった、しかるべき対処。 下を向いていたら、はぁーとため息が聞こえた。 「千亜樹ちゃん。やっぱり、抜け出そうか」 「えっ?……わぁっ!」 いきなり手を引かれ、教室を出る。