「……立川、先輩」 ゆっくりと歩いて行くと、立川先輩が優しく微笑んだ。 「千亜樹ちゃんに、会いに来たよ」 「……っ」 すぐに赤くなる、あたし。 きっと立川先輩は、こんなことを言うのなんて慣れてるのに。 真っ正面からしか受け取れないあたしって……。 「どうしたの?赤くなってる」 頬に優しく触れる、指。 とたんに周りから聞こえた悲鳴。