「心配させんなよ、バカ」 弥の言葉に、行動に、ドキッとした。 「……ごめん」 いつもは意地悪なことばっかり言うクセに、たまに優しい。 今だって、心配してくれたんだ、って思っちゃう。 「いつも元気なクセに、急に倒れるとか調子狂うんだよ」 「今日の体育、全然だったもんね」 横から奈々が口を挟む。 「ば、ばか!うるせっ」 体育、全然だった? そっか。あたしが出られなかった授業、体育だったんだ。