「……?晴真?」 「本当に俺の奥さんなんだね」 晴真が優しそうな瞳で見つめる先は、あたしの薬指の指輪。 「当たり前だよ?」 「はぁ、まだ夢みたいだ」 ギュッと抱きしめられて、ドキンと胸が鳴った。 「晴真があの日、あたしに声をかけてくれたからだよ?」 「一目惚れの勢いだけどね」 「それでも、だよ」 だからよかったんだよ。たくさん泣いたけど、こうやって晴真の奥さんになれたんだから。