いつもそう。 出会ったときから晴真先輩は、いつもそうだった。 大切なことは何も教えてくれないんだから。 「みんな」 晴真先輩が周りの生徒に向けて声をあげた。 晴真先輩の声に、次々とみんなが集まってきて、あたし達は気づけばたくさんの生徒に囲まれた。 「ちょっと聞いてほしいことがあるんだ」 「なんですかー?」 女の子の1人が、頬を赤くしながら問いかける。