「晴真先……」 「みんなに見せつけなきゃいけないでしょ」 「へ!?きゃあああ!」 あたしを抱き上げたまま、晴真先輩が走り出した。 え、な、なに!?何が起きてるの!? 「は、晴真先輩止まっ……」 「だめ」 「だめって、きゃああ!!」 広い中庭に、あたしの可愛くない悲鳴が響き渡った。