「好きだよ、千亜樹ちゃん」 「えっ、」 「ずっと好きだったんだ。簡単に離すわけない」 「晴真先輩、それって……」 「二度と離すもんか」 もう一度キスされて、ゆっくりと着実に、あたしはようやく理解した。 あたし今、晴真先輩に好きって言われた? 離すもんか、って言われた? あたし――……。 「晴真先輩の傍に、いてもいいの……?」 もしかしたら夢なんじゃないかって気持ちは、晴真先輩の笑顔に簡単に吹き飛ばされた。