「はぁ……」 置かれているベンチに腰掛けて、空を見上げる。 ――最悪だ。 あの子が千亜樹ちゃんを突き落としたなんて。千亜樹ちゃんはそんなこと一言も……。 「晴真先輩っ!」 可愛らしい声が、あの頃のように俺の名前を呼ぶ。 空耳なのかな、なんてのんきなことを考えていたら、目の前が暗くなった。 あれ――……。 そしてすぐに気づいた。 それが人の陰だってことに。