嘘つき*シュガー






階段から落ちたりなんかしたら、赤ちゃんは……。




あたしの問いに、何も答えずに気まずそうに俯く晴真先輩。



――まさか。




「晴……」



「赤ちゃん?」




あたしと晴真先輩以外の第三者の声が聞こえて、あたしの身体の動きが止まった。




――違う。この声には聞き覚えがあったんだ。




「赤ちゃんって、どういうことだよ」




視線を移すと、声の主があたしを睨んでいた。




なんで、なんで……。