そう言うと、上村先生は少し目を見開いてから微笑んだ。 「そうね。それが一番よ、きっと」 「うん……俺は間違ってたんだと思う」 「だったら早く行きなさい。あの子が離れていく前に」 上村先生の言葉に頷き、保健室を出る。 最初から、そうすればよかったんだ。 そしたら千亜樹ちゃんを、悲しませることなんてなかったのに。