そして再び距離が縮まり、耳元に立川先輩の顔が近づいた。 「俺たち、結婚しよっか」 え? 目が点になるあたし。 ――今の、聞き間違い? 「あの、何言ってるんですか?」 「結婚しようって言ったの」 「冗談、ですよね?」 「冗談じゃない、本気」 小声で、しかも耳元でだから周りにこの会話が聞こえてないだけ、よかった。