「千亜樹、なんだか顔色悪くない?」 授業と授業の合間の休憩時間、奈々があたしを見ながら言う。 「そう、かな」 「体調悪い?保健室行く?」 心配そうにあたしを見る。 奈々には、晴真先輩のことをなにも言えない。 あたしが幸せでいることを喜んでくれるし、知っちゃったら心配かけるだけだから。