そしてそれを、上村先生が知ってる? そんなことって……。 「悪いことは言わないから、立川先輩とは別れたほうがいい」 「…………」 「じゃあ俺、朝練行くから」 ポンとあたしの頭を撫でて、弥はその場を立ち去った。 1人、靴箱で動けないあたし。 もうすぐみんな来ちゃう。 教室に行かなきゃ。なのに――……。 「ふ、ぇ……っ」 瞳からは無意識に涙がこぼれて、拭うことも忘れた涙が頬を伝う。