「幼なじみ、ですか……?」 どこかで聞いたフレーズだ。 「まぁ、ある意味一番近い存在になるかな」 「近い……」 「交わることも、ないんだけど」 そう言い加川先輩は空を見上げた。 透き通った、青色の空を。 「もしかして、あたしと晴真のこと気にしてたのかな?」 「えっ……」 ギクッとして、あたしは黙った。 バリバリしてたけど、言えない……。 しかも誤解だったんだもんね。