ちょっと拗ねた様子の晴真先輩。 か、かわいい。 「こうやって傍にいなきゃ、悪い虫がつかないか心配」 「え、それって……」 「俺のことっすか?」 あたし達の隣。ちょうど教室に入ろうとしていた――弥が口を挟んだ。 「……弥、っなんで!」 「ちょうど聞こえただけ」 「だからってっ……」 「安心してくださいよ、立川先輩。俺、千亜樹のこと力ずくで盗ったりしないんで」 そう言うと、にっこり笑った弥。