「あ、千亜樹、立川先輩だ」 「え?」 教室の入り口を見ると、いつものように輝いた色素の薄い髪を持つ、王子さまが立っていて。 「千亜樹ちゃん」 極上の笑顔であたしの名前を呼んでる。 「いいなぁー千亜樹。今日も王子さまが会いに来てくれて。行っておいで」 「あっ、ありがとう、奈々」 笑顔でそう言って、小走りで晴真先輩のところに行く。 「晴真先輩っ」 「会いたかったよ」