「千亜樹、そんなに不機嫌そうな顔しないの」 「だって……」 「弥だって、勝負には本気なんでしょ」 プンプンしながらも、目で追うのは青のナンバリング。 7番をつけた、晴真先輩の姿。 汗をかいたって、走り回ったって。 何してもかっこいいんだからズルい。 「きゃー晴真くーん!」 「かっこいいっこっち向いてーっ!」 コートを囲む女の子達も増えて、あたしの不機嫌さは積もるばかり。