「千亜樹ちゃん」 そんなことを考えていたら、呼ばれた名前。 「……晴真先輩?」 見上げると、体操服姿の晴真先輩が目の前に立っていた。 「どうしたの?今から試合じゃ……」 「力、もらいに来た」 「へっ……っ!?」 一瞬の出来事で。 女の子達の悲鳴が聞こえたのと同時に、あたしの体温が一気に上がった。 優しく包まれた体温に、甘い香り。 ――晴真先輩に抱きしめられたから。