「晴真、先輩」 「ん?」 「あの……子どもの、ことなんですけど……」 ピタリと晴真先輩の動きがとまる。 だけど、続けなくちゃ。 いつまでも、避けてばかりじゃいられない。 「お母さんたちに、どう説明したらいいかわからなくて……」 この数日、ずっと悩んでた。 妊娠ということになったら、もちろんあたしだけ、先輩と2人だけの問題じゃないから。 隠すわけにもいかなくて、でもまだ話す準備もできてなくて。