嘘つき*シュガー

――あ、でも。



あたしの胸に、１つ引っかかっていること。




思い切って聞いてみようかな。




「……あの、加川先輩、は？」



「え？」



「加川先輩は……いいの？」




語尾が、震えた。




何も言わない晴真先輩の次の言葉が怖くて、俯く。



聞かないほうがよかったって、すぐに後悔が襲ってきた。




――どうしよう……。